2010 年山东青岛大学基础日语考研真题
問題一、下線を引いた言葉の正しい読み方をア、イ、ウのなかか
ら選びなさい。(1×20=20)
01 小型衛星を使って、新しい通信サービスが始まる。
ア しょうけい イ こがた ウ おがた
02 説得力のある証拠を集めるのが不可欠だ。
ア せつとくりょく イ せっとくりき ウ せっとくりょく
03 戦後、日本経済は目覚しい復興を遂げた。
ア ふっきょう イ ふくこう ウ ふっこう
04 大雨によって、山が崩れた。
ア くず
イ たお ウ き
05 青葉の繁った樹木に雨が降りかかるのを見るのは心地よい気持ちのも
のだった。
ア さか
イ しげ ウ しも
06 都市温度を下げる対策の一つとして、屋上緑化、壁面緑化が最近流行っ
ている。
ア おくじょう
イ おくうえ ウ いえじょう
07 幽霊の存在はこの世に未練を残して死んだ人間の無念さを表している。
ア ぶねん イ みれん ウ むねん
08 最近、自然食ブームが、一時流行していたグルメ志向を凌いできたこと
も事実である。
ア こえ イ しの ウ かつ
09 日本食の中で一番好きなのは、干物の焼き魚です。
ア ひもの イ ほしもの ウ かんもの
10 配偶者の年間所得が 38 万円以下であれば、税金が控除される。
ア くうじょ イ こうじょ ウ こうぞ
11 縁側で庭下駄を脱ぎ捨て、室内に入ってきた。
アふちがわ
イゆかりがわ ウえんがわ
12 これはあの大書道家の直筆の手紙なので、価値のあるものにちがいない。
ア ちょくひつ
イ なおふで
ウ じきひつ
13 上司とは相性が悪く、毎日の仕事が苦痛でならない。
ア あいしょう イ そうしょう ウ そうせい
14 七夕の夜、笹の枝にぶら下がる短冊に願い事を書いて、それが実現する
ようにと祈ります。
ア しちせき
イ ななゆう
ウ たなばた
15 木陰から漏れてきた一縷の光が彼の顔にあたった。
ア きかげ イ こかげ
ウ もくいん
16 あまりボリュームを上げると隣の人が文句を言いに来ますよ。
ア ぶんく
イ もんく
ウ もんごん
17 犯人の行方を追って警察は出動した。
ア ゆくかた
イ いきかた
ウ ゆくえ
18 あそこの子は迷子になったらしく、泣き出しそうな顔をしている。
ア まいご
イ めいご
ウ めいこ
19 初夏の陽光が障子を通して柔らかい光となって、床の間の掛軸と生け花
を浮かびかがらせる。
ア しょうし
イ じょうし
ウ しょうじ
20 記者の無礼な言葉に怒りを隠せず、外相は机をたたいて質問を遮った。
ア しゃった イ さえぎった
ウ ふりきった
問題二、次の文の片仮名の部分を漢字に直しなさい。(1×10=10)
21 彼女はまだ見た事のない土地にアコガれているのだ。
22 彼は先生の励ましの言葉を心に深くキザみました。
23 家のテレビは電波障害でよくウツらない。
24 そのことはいつまでも心の底にヒめておきたい。
25 夏になると、コウシンリョウをたくさん使った料理を食べたくなる。
26 自分の好きな本はいつもミヂカにおいてある。
27 あそこはリトウだからめったに行くチャンスはない。
28 話にはフクみを残しておいたほうがいい。
29 去年と同じ祭りがメグってきた。
30 父への恩返しは彼女の力のミナモトとなっている。
問題三、次の語群から適切な言葉を選んで、必要な場合は形を変
えて書き入れなさい。(1×10=10)
語群:
31 あの子は( )口を開けたまま、小鳥が遠いところに姿が消えるまで
見届けていた。
32 優勝できるかどうかは別として、( )挑戦のチャンスを彼に与えた
い。
33 異常気象のせいで、8 月だというのにクーラーの売れ行きが( )
とまった。
34 山里の一人暮らしは雨の日は( )人恋しい。
35 もう働きたくない。( )いつまでも家にいるのもつまらない。
36 夫婦共働きの増加によって、妻の労働負担を軽減するために、外食する
ことが多くなった。( )コンビニの味が上がり、利用者が激増し
てきた。
37 私が社長の息子だとわかったとたん、みんなの態度が( )変わっ
た。
38( )に見積もっても、それは四、五十万円はするだろう。
39 あの科学者がめでたくノーベル賞を受賞したことは( )知れ渡った。
40 今日は社長( )、私高野がご挨拶を申し上げます。
問題四、次の①~⑩の空欄に入る語を後から選び、記号で答えな
さい。一つの語は一回だけ使うこと。(1×10=10)
41 立て石に( )のような話し方
42 そんなことをすれば、かえって火に( )だ
43( )は百薬の長
44( )が落ちるほど美味しい
45( )を濁すような返答
46 あんなやつとは( )を切るつもりだ
47 不合格の通知に( )を落とす
48 時の流れに( )を任せる
49( )を据えてじっくり古典を読む
50 彼は強くて、ぼくはとても( )が立たない
問題五、次の( )に入れるのに最も適当なものをア、イ、ウ、
エから一つ選びなさい。(1×10=10)
51 結婚式に行くのに、そんなに古い靴では( )よ。
ア めずらしい
イ やさしい
ウ ものすごい
エ みっともない
52 外国語ができると、就職に( )だ。
ア 有効
イ 有利
ウ 得意
エ 便利
53 相手の( )言葉に傷つくことがある。
ア なにもない
イ なにげない
ウ なんにもない
エ なんともない
54 上司からの結婚の申し込みに、妹は( )と断ったらしい。
ア さっぱり
イ きっぱり
ウ くっきり
エ すっきり
55 父が亡くなり、工場を( )こととなった。
ア 引く
イ 継ぐ
ウ 押す
エ 打つ
56 借金を繰り返している息子を見ると、( )気持ちでいっぱいになる。
ア いやらしい
イ ふさわしい
ウ なさけない
エ きまわわるい
57 事件に対する( )を求められたが、立場上何も言えなかった。
ア コメント
イ エール
ウ アンケート
エ モニター
58 他人への不満を( )言うより、些細な事からでもいいから、何かやり
始めたほうがいいのではないか。
ア ぶらぶら
イ ぶかぶか
ウ ぶつぶつ
エ ふかふか
59 いくら探してもどこにも売っていなかったのに、( )入った本屋で、
探していた本を見つけた。
ア たちまち
イ たまたま
ウ ひととおり
エ いきなり
60 彼に聞き質した( )、何も変えることができない。機嫌を損じるば
かりだ。
ア ところ
イ ところで
ウ ところに
エ ところまで
問題六、括弧の中の言葉を使って、次の中国語を日本語に訳しな
さい。(2×10=20)
61。尽管我们父子俩相处了 30 年,可是我从未与父亲尽情地交谈过。
(心行くまで、一度たりとも~ない)
62 由于参加人数不够,说明会不得已中止了。对此我们只能表示歉意。(余
儀なくされる)
63 我平时不大运动,并不是讨厌运动,只是因为太忙了没有空儿。(~わけ
ではない)
64 这是不是值得把自己的一生都押上去的工作,你仔细考虑以后再做决定吧。
(に足る、一生をすべてかける)
65 在法国印象派绘画中可见东洋的气氛,正是出于浮世绘的影响。(にほか
ならない)
66 如果来一两个人住的话也就算了,这么来上三五个人,根本没有地方让他
们住。(ならまだしも)
67 在独生子女政策下,我们必须把眼光转向今后的老人问题。(目を向ける)
68 山田到底是在中国呆了十几年,对中国的风俗习惯很熟悉。(さすが…だ
けあって、に詳しい)
69 所谓税金,就是无论愿不愿意都要交纳的钱。(いやおうなし)
70 说没空只不过是个借口。真正的原因恐怕是不想合作吧。(でしかない)
問題七、次の各文の 部分に何を入れたらいいのか、下のA、
B、C、Dから一つ選びなさい。(1×10=10 点)
71 は日本最初の勅撰和歌集である。
A、古今和歌集 B、新古今和歌集 C、万葉集 D、凌雲集
72 伝統的な日本の家では、床を一段と高くし、正面の壁に書画を掛け、床
板の上に置物、花を飾るところは という。
A、仏の間 B、上座 C、茶室 D、床の間
73 ひらがなとカタカナが発明されたのは 時代である。
A、大和 B、奈良 C、平安 D、鎌倉
74 能楽を芸術の域に導き、その理論の基礎を築き上げたは 。
A、豊臣秀吉 B、世阿弥 C、千利休 D、栄西
75 日本の現総理大臣は の所属である。
A、自民党 B、社民党 C、民主党 D、共産党
76 夏目漱石の作品でないのは 。
A、『心』 B、『三四郎』 C、『ぼっちゃん』 D、『細雪』
77 枯山水で有名な京都のお寺は である。
A、清水寺 B、桂離宮 C、竜安寺 D、金閣寺
78 日本古典随筆の双璧といわれる作品は『枕草子』と である。
A、『源氏物語』 B、『方丈記』 C、『土佐日記』 D、『徒然草』
79 純文学の新人に与えられる文学賞は芥川賞ですが、大衆小説の新人に与
えられる文学賞は である。
A、直木賞 B、すばる文学賞 C、菊池寛賞 D、江戸川乱歩賞
80『天空の城ラピュタ』、『となりのトトロ』、『千と千尋の神隠し』と『崖
の上のポニョ』なでの作品で世界的名声を享けている日本のアニメ作家・
映画監督は である。
A、黒澤明 B、手塚治虫 C、宮崎駿 D、小沢征爾
問題八、次の文中の「___」に入る最も適当なものを A~Dの
中から一つ選びなさい。(1×10=10 点)
81 私の兄が___てもよろしいでしょうか。
A.いらっしゃっ B.参っ
C.おいでになっ
D.お見えになっ
82 先生、よくわからないのでもう一度___。
A.ご説明させてくださいますか
B.ご説明していただきますか
C.ご説明させていただきますか D.ご説明くださいませんか
83「田中先生、浅田次郎の新作小説は___。面白いですよ」
「いいえ、____。中川先生はあの小説家についてお詳しいですね」
A.存じておりますか 存じません B.ご存知ですか 存じません
C.存じますか 知りません
D.ご存知ですか お分かりになっていません
84 乱丁、落丁の本は___、お取替えしいたします。
A.ご返送いただければ B.ご返送申し上げれば
C.ご返送いたすれば
D.ご返送されれば
85 そのレストランのオーナーは大勢の客に ために、内装を改めた。
A.来させる
B.来てもらう
C.来られる
D.来させられる
86 かきつばたいとおもしろく咲きたり。
A.断定助動詞の終止形
B.断定助動詞の連用形
C.完了助動詞の終止形 D.完了助動詞の連用形
87 人はいさ心も知らず古里は 花ぞ昔の香に匂ひける
A.ラ変活用動詞の連体形 B.ラ変活用動詞の終止形
C.下二段活用動詞の終止形 D.下二段活用動詞の連体形
88 月みればちぢに物こそ悲しけれ わが身ひとつの秋にはあらねど
A.四段活用動詞の未然形 B.助動詞けりの已然形
C.形容詞の連用形 D.形容詞の已然形
89 たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。
A.否定助動詞ずの連体形 B.完了助動詞ぬの終止形
C.否定助動詞ずの終止形 D.完了助動詞ぬの連体形
90 恨めしく君はもあるか屋戸の梅の散り過ぐるまで見しめずありける。
A.使役助動詞の連用形 B.使役助動詞の未然形
C.下一段活用動詞の連用形 D.下二段活用動詞の未然形
問題九、次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
(一)(3+1+1+1+1+1+2+2+4=16 点)
私は高野山へのぼった。そうして不動坂にさしかかった時に、数知れず立
ち並んでいるあの太い檜の木から、何とも言えぬ○
ア 荘厳な心持ちを押し付け
られた。(A)これは霊山だと思わずにはいられなかった。この地を選んだ
弘法大師の○
イ ケンシキにも(B)○
ウ ケイフクするような気持ちになった。
○
1 それは外郭に連なる山々によって平野から切り離された、急峻な山の斜
面である。幾世紀を経てきたかわからない老樹たちは、○
エ 金剛不壊という言
葉に似つかわしいほどどっしりとした、迷いのない、壮大な力強さをもって、
天を目指して直立している。そうして樹々の間に漂っている生々の気は、ひ
たひたと人間の肌にも迫ってくる。○
2 私は底力のある興奮を心の奥底に感じ
始めた。
私の目はすぐに老樹の根に向かった。○
3 地下の烈しい営みは既に地上一尺
のところに明らかに現れている。土の層の深くないらしいこの山に育ってあ
の○
4 亭々たる巨幹を支えるために、太い○
オ 強靭な根は力の限り四方へ広がっ
て、地下の岩にしっかりと抱きついているらしい。あの巨大な樹身にふさわ
しい根はいったいどんなものであろう。○
5 ことに隣り合った樹の根と入り交
じって薄い地の層の間に複雑にからみ合っているありさまは、想像するだけ
で我々に驚異の情を起こさせる。
確かに山は烈しい生の力の営みによって、残るところなく包まれているの
である。我々はそれを肉眼によって見ることはできなかったが、しかし一種
の霊気として感ずることはできた。隠れた努力の威圧が、神秘な影さえ帯び
て、我々に○
カ 敬虔の情を起こさせずにはいなかったのである。
私は老樹の前に○
6 根の浅い自分を恥じた。そうして地下の営みに没頭する
ことを自分に誓った。今気づいてもまだ遅くない。
91、下線部○ア ○エ ○オ ○カ の部分は読みを示し、下線部○イ ○ウ の部分は漢字を
改めなさい。(0.5 点×6=3 点)
92、下線部①の「それ」は何を指しているのか、答えなさい。(1 点)
93、下線部②「私は底力のある興奮を心の奥底に感じ始めた」という私の気
持ちの状態を示す最も適当な5文字の語を、文章から抜き出して答えな
さい。(1 点)
94、下線部③「地下の烈しい営み」と同義の表現を、文章中から9字抜き出
しなさい。(1 点)
95、下線部④「亭々たる」と同義の表現を、文章中から 15 字以内で抜き出し
なさい。(1 点)
96、下線部⑤の「ことに」の意味として最も適当なものを、次の①~④のう
ちから選びなさい。(1 点)
①事に ②異に ③殊に ④毎に
97、下線部⑥の意味内容を 10 字以内で説明しなさい。(2 点)
98、(A)(B)に入る語を次から選んで、記号で答えなさい。(1 点×2
=2 点)
①しっかり ②つくづく ③まったく ④なるほど
答え:A( )B( )
99、この文章の要旨を、50 以上 100 字以内で答えなさい。(4)
(二)(2×7=14 点)
①目は口ほどものをいう。それは単なる慣用句ではなく間違いない真理で
ある。新人の役者で、やがて売れるなと思える人には、間違いなく目に力が
ある。私たちは「目力」といったりする。だから、稽古で役者の「目力」を
鍛えようとしている演出家もいる。
しかし②私はその訓練にはあまり意味を感じない。役者の「売れる」「売
れない」は、生得的な部分が大きいように思うからだ。主役タイプか脇役タ
イプかは、キャリアを( ③ )くれば、大体わかってくるものだ。無理や
り「目力」をアップさせようとしてできるものだとは、思えない。
漫画家も同じだ。売れる漫画家の作品は、主人公の目に力がある。主人公
の目が生きている。読者は、主人公の生き様にも共鳴するが、表情の中のと
りわけ目に共感が持てないと④物語に入ってこない。
残念ながら生身の人間では生得的な部分は変えられない。だが、コミュニ
ケーションの技術としてのアイ・コンタクトは変えることができる。
子供のころに、よく大人から「相手の目を見て話なさい」と教えられる。
私は、子供のの頃から気の強い方ではなく、相手の目を見るのが苦手だ。何
とか、頑張って自分を変えなければ役者に申し訳ない、と一念発起して、意
識して相手の目を見て話すようになったのが、四十代の半ば近くになってか
らである。それでも、ストレスは大きい。
よく考えてみると、目を見て話すというが、実際にはどの程度見ればいい
のか。それを具体的に教えてくれた人はいない。まったく相手と目を合わさ
ずに話すのは論外だが、相手をじっと見つめて話したら、やはり奇妙である。